幼稚園の窓「こんにちは!」

わかばカフェ「こどもかいぎ」

2023.02.07

わかばカフェをはじめて今年で2年目になります。

昨年度、子どもの喫茶サロンが幼稚園にあればと描いて年長組の子どもたちと「お茶とお菓子」を準備しておしゃべりを楽しもうと思ったことが「わかばカフェ」誕生です。

至近距離で過ごし、子どもたちの思いを直に触れたいということが大きな理由です。

2年目になり、春の終わりころからはじめた1回目は、年長組になったばかりの子どもたちでした。

そして卒園を間近にした今、成長している子どもたちの2回目のカフェのオープンにあたり、

従来の形をもう少し進化させたい、どのような形で進めていこうかと色々考えていました。

そのような中で、「こどもかいぎ」の存在を知りました。

「こどもかいぎ」とは、「子どもたちが輪になって、自由に話し合う」。

以下の6項目が定義とされています。

1,5~6人の子どもたちで行う。 

2,様々な内容について話し合う。

3,自由になんでも発言してよい。

4,おともだちの話していることを聴く。

5,「おとな」の進行役が必要。

6,答えはなくても良い。 

 

そして、「こどもかいぎ」で伸びる力として、

1,聞く力 2,理解する力 3,考える力 4,表現する力 5,つながる力

6,自己を肯定する力 7,他人に共感する力 8,問題を解決する力

9,新しい価値を創造する力 10,正解のない社会を生き抜く力 が挙げられています。

 

2回目の「わかばカフェ」を子どもたちの様子を見ながら「こどもかいぎ」形式で行うことにしました。

今日で4グループのみなさんとカフェをしましたが、

一人の意見がつながっていくことや一人の意見でみんなが考えるきっかけを生んだり、

自分一人では思いつかない気づきがあったり、話し合いを聞いて感じました。

また、話さない子でもうなづきながら聴く姿に話し合いに参加をしていることが伝わってきました。

沈黙があっても急がせない、おちょけたり寝転がったりしたときや話が脱線したときには立て直し、子どもたちが自分の意見を言おうとする気持ちを大事に、おともだちがお話をしているときはしっかり聴くことを大事に進めています。

進行役に求められる力量は大きく、子どもの話し合いの広がりに水を差しかねないこともありますが、

あくまで正解を求めない自由な話し合いができることを目指して努めています。

 

さて、今日2月7日はにじ組の8名の子どもたちと「いのち」を一つ目のテーマにして「こどもかいぎ」を開きました。

「『いのち』ってなんだと思う?」

「いきているためにだいじ」ゆうとくん

「だいじなもの」「ほねをつくっているもの」だいちくん

「みんなにいのちある?」と聞くと

「ない」と答えた子がいました。「そしたら、このよにいないよ」

「みんなをまもるんだ」

「いのちがないと、まもれないよ」

「なんでとしをとるの?」のあちゃん  

「おおきくせいちょうするからだよ」

「ようちえんのかめさんにいのちあるとおもう?」と聞くと

「あるよ」

「じゃあ、おはなにあるとおもう?」

「ない」という子が2,3人。

「あるよ、おみずがないとかれてしんでしまうけど、でもうごかんね」

「うごくおはなもあるよ」

「かえるにもいのちあるよ」ゆうとくん

「せみにもいのちがあるよ」えいたくん

「でも、いつのまにかいなくなってしまうけど、どうしてかな?」

いのちのテーマは少々難しかったようですが、話し合うにつれて、子どもなりにいのちを考え核心に近づいていくことを感じました。また、おともだちの話に連鎖して自分で気づくこれが「こどもかいぎ」のいいところ!

今度は身近なテーマにしてみました。

二つ目のテーマ「ようちえんでたのしかったこと、いやだったことをきかせてください」

のあちゃん「ないとようちえんのはなびがきれいだった」

ゆうとくん「おともだちがいっぱいできたこと」

だいちくん「そとあそびでどっじぼーるがたのしかった」

ひろとくん「こてきでおおだいこがたのしかった」

あさひちゃん「みんなでうたをうたうとき」

えいたくん「ともだちができてともだちといっしょにあそんだとき」

まおちゃん「おともだちといっしょにあそんだこと」

ときかちゃん「おともだちとあそんだこと」  

「こどもかいぎ」において、積極的に話せる子がいいとは判断しません。

子どもの発達には個人差があります。話す子もいれば、聴く方が得意な子もいます。

子どもたちは多様性の宝庫です。

話さない子の中にも、参加しながら自分の思いを膨らませている子、その場では話さなくても他の場でそれを口にすることもあります。

同じ場所でテーマについて自分の気もちや考えたことをみんなの前で伝えられる経験を大事にしていきたいと思います。

「こどもかいぎ」をしたからといって即効力はありません。ですが、子どもたちにとって新しい経験の一つ一つが小さな宝ものになると思っています。

自分の思いを言葉にして伝えられる子を育てていきたい、「こどもかいぎ」 『未来をつくる魔法のつえ』と言われています。

💞💞💞

今日は楽しい一日でしたね。JAの辻さんと土田さんが「おにぎりぱーてぃー」の子どもたちの笑顔をみたいと来てくださいました。

もう一つは「コマ名人」の公演です。(年中組と年長組)ホールが歓声でいっぱい。

2mmくらいの世界で一番小さいコマには驚いてしまいました。それもなんと回るんです。

電飾のきれいなコマ、回りだすと音楽も聞こえてきましたね。1000種類以上の所蔵コマの中から子どもたちの喜ぶ顔を想像して持って来てくださった選りすぐりの18個の珍しいコマでした。

そして明日はいよいよ「年長組☆コマまわし大会」です。

今日かずま先生から教わったコツで頑張りましょうね。