幼稚園の窓「こんにちは!」

わかばカフェ

2022.06.27

4月の末から始めた「わかばカフェ」みなさんに来ていただき、先週をもって閉店しました。

 

みなさんから見れば園長という立場の私は存在感が薄いようで、それが寂しく、みなさんが今何を思い何を感じて生活をしているのか、一人ひとりの子どもたちに近づきたいという気持ちが「わかばカフェ」誕生の所以です。

思いついたら即実行に移したいと思うのが私で昨年度からはじめましたが、思った以上に大好評です。

カフェと名付けたのは、飲み物を選びロールケーキを食べることでリラックスしておしゃべりができるという計らいです。

緊張した様子で入室しても、食べ物が一気に心をほぐしてくれます。

クラスの先生たちは、仲良しさんを3人組にしたり、口数の少ない子にはよくお話をする子を3人組にしたりと考えて組んでくれました。

おしゃべりの中にはご家族のことがよく出てきます。お出かけしたときのことや弟や妹の事、年長さんになるとお兄ちゃんらしくお姉ちゃんらしくなるものだと感心します。また、大人びたことを言うこともあれば、まだまだ幼くかわいいと感じることもあります。

「おおきくなったら、なにになりたい?」と聞いた時の事です。「わたしは、ぷりきゅあ」「ぼくは、うるとらまん」そんな中で「そんなものにはなれんて・・・・、ぼくはかめんらいだー」5歳児の摩訶不思議・・・。

2カ月の成果と言いましょうか、子どもたちと顔を合わせると、「けいこせんせい、とか、もったいないばあさん、とか、もったいねえさん、とか」その時々でいろいろな名前で呼んでくれるようになりました。うれしいことです。

目を合わせるときちんと挨拶もしてくれるようになりました。手を引いてわたしをクラスの仲間に入れてくれることもあります。

幼稚園にはいろいろな要素が大切だと考えています。「心を解き放ってあそぶ・みんなと一緒に頑張ろうと取り組む・自分で遊びを見つける・一人でも多くのおともだちの名前を覚えて誘ってあそぶ」。

また、寂しい時や悲しい時に甘えられる心地よい場所も必要です。そんな場所や存在になれたらと思っています。

「これが幸せだ」というように「幸せ」の答えは考えても出てきません。とても漠然としたものではありますが、「幸せ」をキーワードに「子どもの幸せを実現する」を大事にしたいと思っています。

一人ひとりの子どもが、授かった命をどのように生きていくのかはその子自身のこととしても、「ああ、おもしろい!」「ああ、たのしい!」と思えるものに出会わせてあげなければいけない、世の中にはこういう面白いものや美しいもの、不思議なこと、心が温かくなるようなものがたくさんあるんだということを見せてあげたい、それが私たちのもう一つの使命だと考えています。

そこからまた新しい出会いが生まれるやもしれません・・・・・。

ある日、来客がありお話をしていたら、顔をのぞかせて「わかばカフェ?」「ううん、ちがうよ。」笑ってしまいました。

わたしの大好きなお茶TIME「わかばカフェ」、次回のオープンを楽しみにしていてください。