幼稚園からのお知らせ

年長組  鵜飼ミュージアム

2022.12.14

12月7日 年長組のこどもたちが手をつなぎわくわくして向かったところは⁉長良川をはさんで金華山の向かいにあるうかいミュージアムの東屋です。

「山の上に岐阜城が見えるよ!」「この前、金華山に登ったね。」と話しながら歩いて行きました。

そこでお会いしたのは鵜匠の杉山さんです。岐阜に6人しかないという鵜匠さん。岐阜に住んでいながらも鵜匠さんのお話を聞く機会はなかなかありません。この度は貴重なお話を聴かせていただきました。

鵜飼を見たことあるかな?
ぎふ長良川鵜飼は1300年以上も前から鵜匠の家の男子が代々受け継いで行われています。450年前に織田信長も楽しまれ鵜飼を大事にされたそうです。昔から偉い方に保護されてきたので長い間続いています。

実際に鵜を見せていただきました。鵜匠さんは話しながら絶えず鵜の首元を撫でてみえました。鵜を怖がらせないようにスキンシップをとってみえたのですね。海で捕って送られてきた頃の鵜はとても暴れん坊で鵜匠さんはよく噛まれていたそうです。どんなに傷つけられても鵜と信頼関係を築けるよう日々努めていらっしゃいます。

こどもたちも鵜匠さんの話を集中して聴いていましたよ。

鵜匠さんの身に着けているものを詳しく見せていただきました。一枚の麻布を取り出され頭に巻いていきます。 前のめりになって目、耳、頭をフル回転させていたよ。

あれよあれよという間に烏帽子になりました。烏帽子も胸当ても篝火の火の粉でやけどしないように着けるんですって。

これは腰みのです。防水防寒をしてくれるよ。ぐるりと腰に巻いて紐で結ぶよ。随分小さいぞうりですね。その名も足半(あしなか)濡れている船底でも滑らないのだそう。鵜匠さん、制服に変身! 「昔の人の格好みたい!」「 浦島太郎みたい」1300年以上前からそのままの姿。タイムスリップしたみたいだね。長い歴史があり、伝統をずっと受け継いでいるんだね。これが手縄というよ。3~4mの長さがあり鵜が自由に泳いで魚を捕まえるよ。 鵜匠さんが手縄を鵜の喉のところに結んでいると、こどもたちから「かわいそう。苦しくないの?」と声があがりました。「緩めに結んでいるから、苦しくないよ。心配しないでね」と鵜匠さんが優しく話してくださいましたのでこどもたちはほっと胸を撫で下ろしました。 いよいよ鵜飼の実演です。くちばしで鮎をつまんでパクっと飲み込みました。次から次へと飲み込んでいきました。3匹くらいは飲み込めると思うよ。

鮎を飲み込んだ後の鵜 首が膨らんでいるのがわかるね。  出しては反射的にまた鮎を飲み込んでいたよ。

鵜が鮎を飲みこんでははき出すを何度か繰り返している様子を間近で見て大興奮のこどもたち。感じたことを友達に伝える姿も見られました。

鵜匠さんの話をきいて、なぜ?どうして?と不思議に思ったことを質問してみたよ。「鵜はどうして丸のみするのですか?」「鵜は歯がないので飲み込むしかないんだよ。」
「ひもを鵜の首にゆるく結んでいるのに鮎を飲み込めないのはどうしてですか?」大人の私たちが驚くような質問をしてくれました。「小さな鮎は喉から通り抜けておなかに入るけど、これくらいの大きさの鮎は喉から下に落ちないよ。」と鵜匠さんにわかりやすく教えていただきました。

鵜飼の秘密をたくさん教えてくださった鵜匠さんと鵜にありがとうございましたと心を込めて拍手を送りました。この長良川で5月11日~10月15日の間鵜飼が行われているんだよ。

朝晩は冷え込みますが、日中は暖かくおひさまのぬくもりを感じながらキラキラ流れる川や金華山を眺めていました。

鵜の真似っこをする子どもたち。鵜飼の実演がとっても印象に残ったね。  金華山、岐阜城、長良川・・・美しい自然に囲まれて岐阜っていいところだね。  金華山、岐阜城、長良川の自然の景色を楽しんでからうかいミュージアムでもっともっと鵜飼のことを体験したよ。

本物の鵜飼いの雰囲気を感じることができるよ。

岐阜の名付け親の織田信長だけではなく、大坂夏の陣から江戸に帰る途中に徳川家康が息子の秀忠と岐阜に寄り鵜飼を楽しんだそう。他にも松尾芭蕉やチャップリン夫妻などの著名人が訪れています。

長良川の上の世界から川の中の世界に行ってみるよ。大きな鵜のモニュメントでこどもたちが鵜飼の秘密を探検しているよ。鮎のたまごだよ。鮎がすくすく育つきれいな長良川をずっと大事にしたいね。

「鵜匠さんがはいていたぞうりだよ!濡れていてもすべらないんだよね。」

そうそう。よくお話を聴いていたね。

気分はすっかり鵜匠さん。
鵜匠さんになって鵜のクイズに答えてみよう!「海鵜は川鵜より大きくて丈夫なんだよね。」

鵜の秘密を覗き込んでいるこどもたちの傍らには、鵜匠さんの言葉が添えられていました。『鮎を獲る技術は現場で先輩の鵜を見て覚える』こうして大昔から伝承されてきたのですね。ともだちとクイズ対決して楽しんだよ。鵜飼船を体験したよ。鮎はどこにいるかな?

鵜匠の杉山さんには毎年お世話になっております。こどもたちにもよくわかるようにお話いただきどうもありがとうございました。うかいミュージアムの職員のみなさま温かく迎えていただきじっくり観覧させていただきありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

鵜飼のふしぎ発見をいっぱい体験することができてうれしかったね。
鵜飼をぜひ見てみたくなりました。

翌日、お家の方からこんなおたよりが寄せられました。

「鵜飼見学がとてもおもしろかったみたいで家で話してくれました。
『鵜が鮎を食べて、首を絞めて、小さい鮎だけ食べたよー。おしょうさんが教えてくれたよ。』
とても微笑ましいですね。友達が質問したことや、鵜匠さんが答えてくれたことをちゃんと覚えていたんだね。体験したことはみんなの心の中にずっと生き続けていくね。